舞台『モンブラン』観劇記18/05/05

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    昨年の『ジル・ド・レ』出演から半年、久しぶりにゆめまち劇場へ行って参りました。
    今回の『モンブラン』は『モデラート』のような生バンド演目という事前情報を戴いていたので、
    『モデラート』がまっつん史上一番好きな私はかなりワクワクしながら伺いました。

    『モンブラン』

    今回会場に入ってまず気になったのは、バンドブースが無かったこと。
    『モデラート』では舞台脇の客席目の前にバンドのブースがあり、そこで皆さんが演奏していたのですが
    今回はフロアは全面客席になっていて、バンドはステージ上に居るようです。
    恐らくスペースをかなり使ってしまうのでは・・・と勝手ながら心配してしまったのですが、
    はてさて、そのステージの作りは。

    舞台の両サイドには階段状にステージが組まれており、真ん中にゲートのような通路が出来ています。
    客席から見て左側にはバンドが鎮座し、役者さん達は主に右側と舞台前面、あと中央の花道を使って
    パフォーマンスをする・・・といった具合でした。
    そして驚くことに、今回はバンドメンバーも「登場人物」となってグイグイと話に入ってきてました。

    そんなストーリーはというと。
    「純喫茶モンブラン」の、真面目だけどかなりポンコツな店長・・・もといマスターと、
    強気でしっかり者の、実質的に喫茶店を切り盛りしているアルバイトウェイトレスのアユミ、
    そしてその喫茶店に吸い寄せられるようにやってくる不思議な人たちの、
    ちょっとハートウォーミングなコメディ

    ・・・と見せかけた、実は結構重いテーマを孕んだ物語でした。

    この「人情コメディと見せかけて実は」という手法がお得意な、実にゆめまちらしいお話です。
    序盤で喫茶店の描写にちょっと違和感を感じてはいたのですが、
    まさかそれが終盤への伏線だとは思いませんでした。

    まっつんが演じるのは、渋くていぶし銀の「都会の片隅にある老舗純喫茶のマスター」
    ・・・に憧れるものの実際はかなり子供臭いわ人格が薄っぺらいわ注文もろくに取れないわで
    アルバイトのアユミから「店長」としか呼んで貰えない雇われマスター。
    そのお店も「純喫茶」を謳ってはいるもののオーナーの意向やマスターの無計画さで、
    コーヒー以外のフードメニューが無秩序に並んでいる、まるで定食屋状態。
    しかも店には常設の雇われバンドがいたり(これがバンドメンバーの演じる「役」です)、
    何故か寸劇を披露する劇団メンバーがいたりと、ちょっと奇妙な違和感を覚えます。
    常連客のなかにも何故かお侍さんがいたり、かなり不思議です。

    そんな喫茶店に、吸い寄せられるようにふらっと入ってくるお客さん。
    アユミが彼らから「心の悩み」を訊き出し、マスターが語る「昔話」と
    それに合わせて繰り広げられる音楽と寸劇。
    最後にお客さんが、特別メニューのモンブランケーキをひと口食べると、
    彼らはすこし心を軽くして満足そうに店を後にする。

    前半はそんなお店の日常が描かれていましたが、実はかなり伏線が散りばめてあり
    お店・・・というかこのストーリーのそもそもの秘密やら、
    マスターの過去が少しづつ明らかになっていきました。
    クライマックスは、マスターがとある「究極の選択」を迫られる場面で、
    かなり男前な面を見せてくれます。

    今回の公演は終わりましたが恐らくまた再演されると思うので、
    喫茶店の真実の姿やマスターの正体などは伏せておきますが、
    実にゆめまちらしいお話と、実にまっつんらしい役どころで大満足でした。
    ストーリー後半がちょっと急ぎ足風味で、もう少しシリアスな部分を深く掘り下げて
    欲しかったなぁという気もするのですが、浅草という場所柄このくらいでもいいのかな、と。
    クライマックスでのマスターの笑顔と、まさかのオチで見せるまっつんの姿は必見です。

    あと物語の性質上か、役者さんが結構アドリブを披露している(と思われる)場面が多く、
    まっつんもその例に漏れず、ムチャ振りに対して滝のような汗で顔をテッカテカにしながら
    (そしてその汗の量をバンドメンバーにイジられつつ)会場を沸かせていました。
    数年前に「俺はインプロ無理(´・ω・`)」と自虐的におっしゃってましたが、
    かなり俳優さんとしても成長されたな・・・と感動しきりです。

    マスター以外にも、はねっかえりが強いけどお仕事好きで超ツンデレなアユミちゃんや
    神出鬼没で怪しさ満点のオーナー、そして物語で重要な役割を果たすことになる
    元恋人同士のスミレちゃんとトウマくん・・・などなど、個性的な登場人物が
    みんな愛おしくて素敵でした。

    先刻も言ったとおり、ほんわかした中に実は重いテーマが隠されていて
    そのテーマについて結構思いを馳せたりもしたのですが、
    あまり語るとネタバレになってしまうので、感想は控えめにしようと思います。
    それでも言わせて戴くと、
    「人生を精一杯生きるって大事!生きてこその出会いって素敵!」
    という言葉に尽きると思います。
    辛いこともあるけれど、思い悩むこともあるけれど、生きてさえいれば
    何かヒントが見えてくることもある・・・そんな感じでしょうか。


    さて。言いそびれましたが実はこの演目、『モデラート』同様二部構成になっていました。
    第二部はキャストさん・歌い手さんによる邦楽(もしくは洋楽)の名曲ショー。
    まっつんもラフな衣装に着替え、また汗だくになりながら熱唱されていました。
    舞台と客席が一体になり、大盛り上がりのステージを堪能。
    やっぱり生バンド演目は、こういうショーがあると物凄く盛り上がるなーと思いました。

    残念ながら(?)、今回の『モンブラン』を見ても私の中での「まっつん史上最高演目」が
    『モデラート』であることは揺るがなかったのですが。
    それでも、それに匹敵するくらいには素敵なお話でした。
    この演目も、またまっつんで再演されればいいな・・・と思っています。

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